様々な意見が飛び交い、議論を交わす。これは「議論」ともいえます。
私も記事を書く仕事をしながら、「言論」について考えることはしばしばあります。
本書「言論自滅列島」(斎藤貴男、鈴木邦男、森達也著、河出文庫、2011年3月)は、これら「言論」についてまとめられたもの。
2011年と少し前の本にはなりますが、「言論」について考えるものの一つとして取りあげました。
2022年の出来事
今年は、いや、今年も様々な事件がありました。
特に一番大きかったこととして挙げられるであろう事件は、7月に発生した「安倍晋三元首相銃殺事件」でしょう。
参議院選挙の投開票を 2日前に迎えた 7月8日、選挙の応援演説のため奈良県に入っていた安倍晋三元首相が演説中、突如として銃で撃たれ、
帰らぬ人となりました。
犯人は安倍元首相ととある宗教団体との関係があると「思い込み」、犯行に及びました。
容疑者は現在鑑定留置中で、期間は 2023年1月10日までとなっているそうです。
少し違和感のある報道
事件は世間に大きな衝撃を与え、新聞各紙は1面で大きく事件を取りあげました。
紙面には「民主主義への冒涜」などといった言葉が並びました。
またこの事件をきっかけとして、とある宗教団体との関係のある議員が「団体と関係がある」と報道されるなど、
この宗教団体に関する報道は過熱しました。
しかしどうでしょう。本当に報道しなければならないのは、本当にこれらの内容なのでしょうか。
たとえ議員であっても、「信教の自由」はあります。その団体に何か問題があったとしても、
「関係がある」と報道するのはいかがなものなのでしょう。
そこについては、報道機関も慎重に報道すべきだと思います。
自分がもし同じ状況になったら
前出の容疑者の家庭環境は、最悪なものだったといいます。
親がとある宗教にのめりこみ、借金をしてまで信仰を尽くす。そのような環境で容疑者は育ったのです。
だからといって容疑者を許すことは一切できません。家庭環境には同情しますが、人を殺したのは事実なのですから。
もし自分の家庭環境が容疑者のようだったら。もちろん耐えられるわけがありません。
これからはこのような生活を送っている人々をどのように救済していくのか。
どのように対応していくのか。
ひとまずはそれが最優先課題になると思いますし、私も記事を書く中でいろいろと考えていかなければならない課題だと考えています。
最後に
今回は「言論自滅列島」とともに、今年発生した銃殺事件について取り上げました。
世の中には「右」「左」など、様々な考え方を持った人がいます。
これからの人生を歩んでいく中で、自分はどのようなスタンスなのかを把握しておくことは大切だと思います。
皆さんも自分の考え方について、もう一度ゆっくりと考えてみてはいかがですか。
ピコピコカルチャージャパン更新停止のお知らせ
2009年から開始したピコピコカルチャージャパンですが、諸事情により 2023年1月の更新分をもって全ての更新を停止致します。
これまで執筆頂いた各筆者の方々、大変ありがとうございます。感謝申し上げます。
また、今までお付き合い頂いた読者の方々にも感謝申し上げます。
2022年12月23日
ピコピコカルチャージャパン管理人
ピコピコカルチャージャパン管理人
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2021年の1月からお送りしてきました「小林英介の「古書と人生」」ですが、次回2023年1月分をもって最終回となります。
2年間という期間でしたが、こんな私のつたない文章を読んでいただき、誠にありがとうございました。感謝申し上げます。
また、いつもご迷惑をおかけしたピコカル編集部さまにも感謝いたします。
私のピコカルでの連載は終わりますが、私は様々な媒体に寄稿していますので、もしよろしければ「小林英介ライター」で検索してみてください。
色々な記事が出てくるはずですので、読んでいただけると嬉しいです。
2022年12月23日
古書と人生 筆者 小林英介
古書と人生 筆者 小林英介