今回読んだ「グリコ、森永事件」(朝日新聞大阪社会部、新風舎、2004年)はその未解決事件のうち 1985年前後に発生した「グリコ・森永事件」を取り上げた作品です。
私が生まれる前に発生した誘拐・脅迫事件ですが、当時の新聞記事を読むなどして興味を持ちました。
かいじん21面相
この事件は「劇場型犯罪」とも呼ばれ、新聞社などに犯人が「かいじん21面相」を名乗って声明文を送り、操作をかく乱させたことが有名です。
犯人は毒物を入れたお菓子をコンビニなどに実際に置き、世の中を恐怖に陥れました。
事件はまだ解決していないので犯人がなぜグリコや森永を相手に、犯罪を繰り広げたのか定かはではありません。
本当に謎の多い事件なのです。
逃げ続けると、辛い
犯人は自分が逮捕されないよう、逃げ続けました。
警察は犯人らしき男を発見したそうなのですが、取り逃しています。
物事から逃げる、隠しことがあるから逃げる、やましいことがあるから逃げる。
逃げている最中、犯人のメンタル、精神状態は大変厳しいものだったに違いありません。
自分の嫌なことから逃げるという心理は実は私も経験があります。
物事が逃げると後から自分を苦しめます。仕事でもそうです。
何か懸案事項が残っていてそれを先送り、先送りしていると、気づいたときには大惨事になっています。
そうさせないためには物事が大きくなる前にすぐ対処しておくことが重要です。
いわゆる「鉄は熱いうちに打て」でしょうか。
逃げる理由
ではなぜ逃げるという感情が出てくるのでしょうか。
1つにはめんどくさいということがあるでしょう。
今、自分の目の前にある物事が自分にとって大変めんどくさかった場合、それはすぐに手をつけたくなくなります。
自分にとってそんなに辛くないものであればすぐ手をつけるはずです。
ただ人にとってはそうではない場合もあるでしょう。
また、犯罪を犯した人が逃げるのは後から捕まる事がわかっていても、「もしかしたら逃げられるかもしれない」という考えが浮かぶからでしょう。
とりあえず目の前の自分の不利な状況から逃げたい。
そのため逃げてしまうのです。
ですが前述した通り、逃げてしまえば後から大惨事になっていることが多いです。
この犯人の場合、すぐ逃げず、警察に正直に事情を話していれば解決に向けて大きく進んだといっても良いでしょう。
現在も何かから逃げたいと考えている人は多いはず。ストレス、仕事、人間関係、家族との関係、様々な問題が現代にはあります。
そのストレスに耐えられなくなり、犯罪に手を止め、再び逃げ続ける。
マイナスがマイナスを呼ぶ現象が起きてしまうかもしれません。
近頃は物騒な犯罪が増えるようになりました。
歩いていた人が刺されて、電車の中で人が暴れて危害を加える。
よくわからない時代です。このような時代の中で私たちは生きていかねばならないのです。
最後に
今回は「グリコ・森永事件」を読んでみました。
この本を通じてストレスや物事から逃げることについて考えてきました。
過去の事例は、私たちが反面教師とすべきことがたくさんあります。
それらを勉強し、私たちも気持ちよく今の世の中を生きていきましょう。
暑い日が続きますが、水分補給も忘れずに。
体調管理も日々を健やかに生きる秘訣ですよ。