新聞はもちろん、雑誌や書籍もカテゴリーで言えば紙媒体に属します。
私も近頃はウェブの記事を見ることが中心ですが、紙媒体もよく読むし、ウェブに負けない力があると思っています。
そこで今回は、本を取り上げた文庫である「特集・本の雑誌 1」(角川文庫、1995年)を取り上げます。
紙媒体とウェブ
近頃、紙媒体の購読部数は減少していて、その将来性が疑問視されています。
新聞社も新聞記事をウェブで閲覧できるようになり、出版社も新しいウェブメディアを開設して運営しています。
その一方、ウェブ記事はアクセス数を稼いでなんぼなため、内容のないことを記事にしがちです。
また、過激な見出しで読者の興味を引き、アクセスを稼ぐこともしばしば。
そのような記事を毎日、目にしていれば、ストレスが溜まってしまいます。
ストレスを溜めないためには、そういった記事を見ないことが必要ですが、
まんべんなく情報を得るため私はウェブ記事も必ず目を通すようにしています。
多種多様な企画
ウェブ記事と違い、特に雑誌の記事はいささか文体が優しく感じます。
また、古本を読むと現代にはない面白い企画を採用した本が溢れています。
「本の雑誌」では、「出版社の評判」や「ボツ企画大募集」といった企画があります。
「出版社の評判」は優秀な出版社を勝手に選んでしまうという内容で、数人が討論形式で最優秀出版社を決めるものです。
その中で、チェック項目に時代を思わせるような用語が並んでいる点に時代を感じます。
詳しくは秘密です。古本屋で探して読んでみてください。
また「ボツ企画大募集」では、面白い企画が並んでいます。
例えば「都内ワースト書店 30」。この企画は「書店を俎上にあげる特集」と、何かおどろおどろしいですね。
そのほか「出版社の労働条件比較」も面白いです。
現在、就職活動で出版社を目指す学生らにとっては、大変貴重な材料となるでしょう。
この特集がいつどこで実現するかはわかりません。
新しい企画をウェブ上でも
私自身、このような面白い企画をウェブ上でやっても良いのではないかと思いますが、
最近は何でもかんでも炎上する時代です。
多少冒険する企画でも、何もかも炎上してしまいます。果たして「炎上」で話題になってしまうのがいいのか悪いのか。
人の考えていることに対して、自分が良く感じなければ批判する風潮が高まりつつあります。
そのため、こういった面白い企画は現代社会では実現しにくくなっていると感じています。
しかし炎上を恐れていて何もできません。
誰かがウェブ上で新しい企画をやってくれることを祈っています。
私も何かやってみたいですね。
最後に
今回は「本の雑誌」を取り上げました。
新聞記者として働く私にとっても、紙媒体の衰退は避けて通れない道です。
しかし、それをどうやって乗り越えていくのか。試行錯誤しながら今後を考え、企画を考案することも楽しいものです。
今後は働きながら、様々なことを考え、チャレンジしていきたいと思っています。
ではまた次回。