本がなかったら今のマインドには到達していません。それはなぜなのでしょうか。
私のマインド
私のマインドは単純です。テンポよく物事を「プラス」か「マイナス」かで捉えていきます。
例えば「好きな本が手に入った」ときはプラス。「誰かに罵倒された」ときはマイナスといった具合です。
毎日、これらの出来事を繰り返していくことで、私のマインドは保たれていきます。
このマインドには「中間」がありません。「プラス」か「マイナス」なので、どちらかに振り切れるのです。
第1回でもお伝えした通り、私はどちらかといえば精神的に強くない人間です。
このまま精神的に弱ったまま大人になってはならない。私はそう考えていたのです。
結局、この考え方を身に着けるのに数十年かかりました。もがき苦しんだ上に到達したマインドは、私を沢山助けてくれました。
それまで人間不信に陥っていた私はどこへやら。今は元気いっぱいです。何も興味を示さず、「どよーん」とした雰囲気のまま過ごすよりはいいと思っています。
元気が良すぎて暴走してしまうこともしばしばありますが。そこは触れないでおきます。
このように自分自身を分析することは容易ではありません。私も苦手でした。
「どうやったら自分を客観視できるのか?分からない」
私が悔しい感情を抱くようになったのは中学校に入学したころ。そう、私が本に出会った時期と重なるのです。
今考えれば、本を読むことで自分の思考が整理されたのではないか?と思います。
本を読めば思考力が鍛えられ、自分はおろか他人、様々な事象についての考察が深められるようになります。
もし私が本に出会っていなかったら。今歩んでいる人生とは全く違った人生を歩んでいるかもしれない。そう思います。

テンポ・文章
前述した「テンポよく......」のように、私にとってテンポも大切。私がそれを意識したのは、とある本を読んだからでした。
この本は、朝日新聞編集委員だった著者が、しっかりした日本語を書くためにはどんな技術が必要かを説いた一冊。原稿執筆時点で第8刷まで発行されています。
本の中では、修飾語の解説や段落などについて触れられ、特に文のリズムの解説は勉強になりました。
札幌にあるとある古本屋でこの本を見つけ、少し立ち読みしました。
少し読んだだけで、本の内容が分かったのですぐさま購入。公園のベンチで読み漁りました。
本を読んでいるときは、時間を忘れていました。気がついたら数時間も経っていた。
それから家に帰って少し文章を書き、おもむろに私が昔書いた文章と見比べていました。
するとびっくり、私の精神状態と文章がリンクしていたことに気づいたのです。
昔に書いた私の文章は、読みづらかったです。精神的に安定していなかった頃の文章でした。
現在も完璧な文章ではありませんが、この本を読んだおかげで少しは良くなったのかなと思っています。
私の文章は、マインドとつながっている。
よく考えてみると、面白いですよね。
本を読み、自分が残した「跡」を確認することで、自分の今を知る。本は自分に気づきを与えてくれました。
これからも古本と出会いながら、新しい自分を追い求めていきます。
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